CAPMの証明
市場ポートフォリオとして、任意の証券の期待リターンは
となる。
ここでは無リスク資産を表し、は無リスク金利である。
また、はの相関係数、はの標準偏差である。
リスク・リターン平面
上で無リスク資産
は点
であり、市場ポートフォリオ
は点
である。
この点同士を結ぶ直線は
となり、これは資本市場線であり、傾きは
である。
次に市場ポートフォリオ
と証券
で構成されるポートフォリオ
を考え、それぞれの構成割合を
として
とする。
このとき、ポートフォリオ
の期待リターンと標準偏差は
となり、リスク・リターン平面での傾きは
となる。
この傾きは
のとき
となり、資本市場線の傾きに一致するので、
となる。
これより、
となるので、
となり、
となる。
ここで、
とおくと、
となるので題意は成り立つ。
別証明
個のリスク資産と、金利が
の無リスク資産があり、リスク資産
の収益率は
とする。
参加者が
人いて順に
と番号を付けて、参加者
のリスク資産
の割合を
とする。
参加者
のリスク資産全体の収益率を
とする。
リスク資産の時価総額ポートフォリオには記号
を使い、時価総額ポートフォリオのリスク資産
の割合を
として、時価総額ポートフォリオの収益率を
とする。
このとき、
を各参加者による比例定数とすると、
の関係があり、リスク資産全体の収益率は各リスク資産とその割合の積の総和となるので、
であり、
となる。
リスク資産
の時価総額を
として、参加者
のリスク資産からなる資産を
とすると、
の関係があるので、リスク資産
の時価総額ポートフォリオ
は
となる。
これより、
となる。
ここで、
とおいた。
これより、
となり、
となる。
について解くと、
であるので、
となる。
従って、
とおけば、
となりCAPMが成り立つ。
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| CAPMの証明
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