第2可算ならば第1可算

第2可算ならば第1可算
位相空間\(\left(X,\mathcal{O}\right)\)について、第2可算ならば第1可算である。
逆は一般的に成り立たない。

(0)

\(\Rightarrow\)

\(x\in X\)の基本近傍系を\(\mathcal{B}_{x}\)、開基を\(\mathcal{B}\)とする。
任意の\(x\in X\)について、\(\mathcal{B}_{x}=\left\{ B\in\mathcal{B};x\in B\right\} \)と表され、\(\mathcal{B}_{x}\)は\(\mathcal{B}\)の部分集合\(\mathcal{B}_{x}\subseteq\mathcal{B}\)なので\(\left|\mathcal{B}_{x}\right|\leq\left|\mathcal{B}\right|\)となり、第2可算のとき\(\left|\mathcal{B}\right|\leq\aleph_{0}\)なので\(\left|\mathcal{B}_{x}\right|\leq\left|\mathcal{B}\right|\leq\aleph_{0}\)となり、\(\left|\mathcal{B}_{x}\right|\)は高々可算なので第1可算となる。
従って、\(\Rightarrow\)が成り立つ。

逆は一般的に成り立たない

反例で示す。
上限位相は第1可算であるが第2可算ではない。
従って逆は一般的に成り立たない。

(0)-2

\(\Rightarrow\)のみ示す。
開基を\(\mathcal{B}\)とすると、条件より第2可算であるので、開基\(\mathcal{B}\)は高々可算である。
ここで、\(\mathcal{B}_{x}=\left\{ B\in\mathcal{B};x\in B\right\} \)とすると、\(\mathcal{B}_{x}\)は\(\mathcal{B}\)の部分集合\(\mathcal{B}_{x}\subseteq\mathcal{B}\)なので\(\left|\mathcal{B}_{x}\right|\leq\left|\mathcal{B}\right|\)となり、\(\mathcal{B}\)は高々可算なので\(\mathcal{B}_{x}\)も高々可算となる。
この\(\mathcal{B}_{x}\)が基本近傍系となることを示す。
任意の\(B\in\mathcal{B}_{x}\)について、\(x\in B\)かつ\(B\in\mathcal{B}\)なので、\(B\)は\(x\)の開近傍となる。
従って、\(\mathcal{B}_{x}\)は\(x\)の開近傍からなる集合族となる。
ここで、任意の\(x\)の開近傍\(V_{x}\)について、ある\(B'\in\mathcal{B}\)が存在し、\(\mathcal{B}\)は開基であるので、\(x\in B'\subseteq V_{x}\)となる。
このとき、\(x\in B'\)かつ\(B'\in\mathcal{B}\)であるので、\(\mathcal{B}_{x}\)の定め方より\(B'\in\mathcal{B}_{x}\)となる。
まとめると、任意の\(x\)の開近傍\(V_{x}\)について、ある\(B'\in\mathcal{B}_{x}\)が存在し、\(x\in B'\subseteq V_{x}\)となる。
従って、\(\mathcal{B}_{x}\)は\(x\)の基本近傍系となり、また、\(\mathcal{B}_{x}\)は高々可算なので、第1可算となる。
故に\(\Rightarrow\)が成り立つ。

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第2可算ならば第1可算
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