第1可算空間での閉集合と極限値の関係
第1可算空間での閉集合と極限値の関係
位相空間\(\left(X,\mathcal{O}\right)\)が第1可算公理を満たし、部分集合\(A\subseteq X\)があるとき、\(A\)が閉集合であることと、\(A\)の元からなる収束列\(\left(a_{n}\in A\right)_{n\in\mathbb{N}}\)の極限\(a\)が\(A\)に含まれることは同値である。
位相空間\(\left(X,\mathcal{O}\right)\)が第1可算公理を満たし、部分集合\(A\subseteq X\)があるとき、\(A\)が閉集合であることと、\(A\)の元からなる収束列\(\left(a_{n}\in A\right)_{n\in\mathbb{N}}\)の極限\(a\)が\(A\)に含まれることは同値である。
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第1可算公理という条件を省いた一般の位相空間では\(\Rightarrow\)が成り立つが逆は一般的に成り立たない。逆が一般的に成り立たないことを反例で示す。
補有限位相\(\left(\mathbb{R},\mathcal{O}_{c}\right)\)で部分集合を\(\left[0,1\right]\in\mathbb{R}\)として点列を\(\left(a_{n}=\frac{1}{n}\right)_{n\in\mathbb{N}}\)とすると収束先は0となる。
このとき、点列\(a_{n}\)も収束先0も\(\left[0,1\right]\)の元であるが、補有限位相をとっているので\(\left[0,1\right]\)は閉集合ではない。
従って逆は一般的に成り立たない。
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第1可算公理という条件を省いた一般の位相空間では点列を有向点族またはフィルターにすると\(\Leftrightarrow\)が成り立つ。\(\Rightarrow\)
\(A\)の元からなる収束列\(\left(a_{n}\in A\right)_{n\in\mathbb{N}}\)の極限\(a\)は\(A\)の触点になるので\(a\in A^{a}\)となる。また、条件より、\(A\)は閉集合なので\(A=A^{a}\)となる。
従って\(a\in A^{a}=A\)となる。
故に\(\Rightarrow\)は成り立つ。
\(\Leftarrow\)
\(X\)は第1可算を満たすので\(A^{a}\)の任意の点\(a\in A^{a}\)に対し、高々可算濃度の\(a\)の基本近傍系\(\mathcal{B}_{a}=\left\{ B_{a,n};n\in\mathbb{N}\right\} \)が存在する。このとき、\(a_{n}\)を\(a_{n}\in B_{a,n}\cap A\)となるようにとると、\(a_{n}\in A\)なので条件より、\(a\in A\)となる。
従って\(A^{a}\subseteq A\)となるので、\(A^{a}\supseteq A\)でもあるので\(A^{a}=A\)となるので\(A\)は閉集合となる。
故に\(\Leftarrow\)は成り立つ。
\(\Leftrightarrow\)
これらより\(\Rightarrow\)と\(\Leftarrow\)が成り立つので\(\Leftrightarrow\)となる。ページ情報
タイトル | 第1可算空間での閉集合と極限値の関係 |
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