第2可算ならば可分

第2可算ならば可分
位相空間\(\left(X,\mathcal{O}\right)\)が与えられているとき、第2可算公理を満たすならば可分である。
逆は一般的に成り立たない。
距離空間では逆が成り立つ。

\(\Rightarrow\)

第2可算を満たすので開基\(\mathcal{B}\)が存在し\(\left|\mathcal{B}\right|\leq\aleph_{0}\)となる。
この開基は空集合を取り除いても開基なので、\(\mathcal{B}\setminus\emptyset\rightarrow\mathcal{B}\)と置き換える。
このとき\(\mathcal{B}\)に属する各集合\(B\)から1つずつ要素を選んだものを\(x_{B}\)として\(X\)の部分集合\(A=\left\{ x_{B}\in B;B\in\mathcal{B}\right\} \)を作る。
このとき\(\left|\mathcal{B}\right|\leq\aleph_{0}\)なので\(A\)は\(\left|A\right|\leq\aleph_{0}\)となり高々可算となる。
ここで\(A\)が稠密でないと仮定をする。
稠密でないので\(A^{a}\ne X\)となり、\(X\setminus A^{a}\ne X\setminus X=\emptyset\)は閉集合の補集合であり空ではない開集合となる。
\(X\)は第2可算なので、ある\(B\in\mathcal{B}\)が存在し\(B\subseteq X\setminus A^{a}\)となり、\(x_{B}\in B\subseteq X\setminus A^{a}\)となる。
しかし、\(x_{B}\in A\)より\(x_{B}\in A^{a}\)なので\(x_{B}\notin A^{ac}=X\setminus A^{a}\)となり矛盾。
故に背理法より\(A\)は稠密となり、\(A\)は可算なので\(X\)は可分となる。

\(\Leftarrow\)は一般的に成り立たない

反例で示す。
上限位相は可分であるが第2可算公理を満たさない。
従って\(\Leftarrow\)は一般的に成り立たない。

距離空間では\(\Leftarrow\)が成り立つ。

可分なので稠密な可算集合\(A\subseteq X\)が存在する。
ここで\(\mathcal{B}=\left\{ B\left(a,\frac{1}{n}\right);a\in A,n\in\mathbb{N}\right\} \)とおくと\(A\)は可算なので\(\mathcal{B}\)も可算となる。
\(X\)の開集合\(U\)を任意にとり\(x\in U\)とする。
稠密なので\(x\in U\subseteq X=A^{a}\)となり、\(B\left(x,\frac{1}{2n}\right)\cap A\ne\emptyset\)となるので\(a\in B\left(x,\frac{1}{2n}\right)\cap A\)とする。
このとき、\(d\left(a,x\right)<\)\(\frac{1}{2n}\)なので、\(x\in B\left(a,\frac{1}{2n}\right)\)となる。
ここで任意の\(p,q\in B\left(a,\frac{1}{2n}\right)\)に対し、\(d\left(p,q\right)\leq d\left(p,a\right)+d\left(a,q\right)<\frac{1}{2n}+\frac{1}{2n}=\frac{1}{n}\)となるので\(p\in B\left(a,\frac{1}{2n}\right)\subseteq B\left(q,\frac{1}{n}\right)\)となる。
これより、\(x\in B\left(a,\frac{1}{2n}\right)\subseteq B\left(x,\frac{1}{n}\right)\)となるので\(r>0\)を\(B\left(x,r\right)\subseteq U\)を満たすようにとり、\(\frac{1}{n}<r\)とすれば、\(x\in B\left(a,\frac{1}{2n}\right)\subseteq B\left(x,\frac{1}{n}\right)\subseteq B\left(x,r\right)\subseteq U\)となる。
従って、\(x\in B\left(a,\frac{1}{2n}\right)\subseteq U\)となる\(B\left(a,\frac{1}{2n}\right)\in\mathcal{B}\)が存在するので、\(\mathcal{B}\)は\(X\)の開基となる。
これより、\(\mathcal{B}\)は可算な開基となるので、第2可算公理を満たす。

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タイトル
第2可算ならば可分
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https://www.nomuramath.com/a2ltl2y8/
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