濃度2以上の密着位相は距離化不可能
濃度2以上の密着位相は距離化不可能
\(2\leq\left|X\right|\)となる密着位相\(\left(X,\left\{ \emptyset,X\right\} \right)\)は距離化不可能である。
\(2\leq\left|X\right|\)となる密着位相\(\left(X,\left\{ \emptyset,X\right\} \right)\)は距離化不可能である。
\(\left|X\right|<2\)のときは離散位相となるので距離化可能である。
(0)
\(2\leq\left|X\right|\)となる密着位相\(\left(X,\left\{ \emptyset,X\right\} \right)\)の任意の元を含む開集合は\(X\)のみである。これより密着位相はハウスドルフ空間でないので距離空間とはならない。
すなわち距離化不可能である。
(0)-2
\(2\leq\left|X\right|\)となる密着位相\(\left(X,\left\{ \emptyset,X\right\} \right)\)は距離化可能であると仮定する。任意の\(\epsilon>0\)に対し元\(x\in X\)の開近傍\(U_{\epsilon}\left(x\right)\)は\(\emptyset\lor X\)となるが\(x\)を含むため\(\emptyset\)ではないので\(X\)となり\(U_{\epsilon}\left(x\right)=X\)となる。
\(x\)と異なる任意の\(y\in X\)を選ぶと、\(y\in U_{\epsilon}\left(x\right)\)なので\(0<d\left(x,y\right)<\epsilon\)となるが\(\epsilon\)は任意の正の実数なのでいくらでも小さく出来て\(d\left(x,y\right)=0\)となり矛盾。
故に背理法より\(2\leq\left|X\right|\)となる密着位相\(\left(X,\left\{ \emptyset,X\right\} \right)\)は距離化不可能である。
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タイトル | 濃度2以上の密着位相は距離化不可能 |
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距離空間での内点(内部)・外点(外部)・境界(境界点)・触点(閉包)・集積点(導集合)・孤立点の定義
\[
\exists\epsilon>0,U_{\epsilon}\left(x\right)\subseteq A
\]
pノルム(一般化ユークリッド空間距離)は距離空間
\[
d_{m}\left(\boldsymbol{x},\boldsymbol{y}\right)=\left(\sum_{k=1}^{n}\left|x_{k}-y_{k}\right|^{m}\right)^{\frac{1}{m}}=\left\Vert \boldsymbol{x}-\boldsymbol{y}\right\Vert _{m}
\]
単射により誘導された距離空間
\[
d_{f}\left(a,b\right)=d\left(f\left(a\right),f\left(b\right)\right)
\]
距離関数は連続関数
距離空間$\left(X,d\right)$の距離関数$d:X\times X\rightarrow\mathbb{R}$は直積距離空間$\left(X\times X,d'\right)$上の連続関数である。