3角形の成立条件

3角形の成立条件
3角形について次が成り立つ。

(1)3角形の成立条件

3角形の3辺の長さが\(a,b,c\)であることと、\(\left|b-c\right|<a<b+c\)であることは同値である。

(2)同値な形

\[ \left|b-c\right|<a<b+c\Leftrightarrow a<b+c\land b<c+a\land c<a+b \] が成り立つ。

(3)

3角形の3辺の長さが\(a,b,c\)であることと、\(a,b,c\)で最大のものを\(a\)として\(a<b+c\)であることは同値である。
例えば3辺が\(a=10,b=c=1\)である3角形は\(a=10\nless1+1=b+c\)であるので存在しません。

(1)

\(\Rightarrow\)

辺\(a,b,c\)の対角をそれぞれ\(A,B,C\)とする。
このとき、余弦定理より、
\[ \cos A=\frac{b^{2}+c^{2}-a^{2}}{2bc} \] であり、\(0<A<180^{\circ}\)より、\(-1<\cos A<1\)であるので、
\begin{align*} -1<\cos A<1 & \Leftrightarrow-1<\frac{b^{2}+c^{2}-a^{2}}{2bc}<1\\ & \Leftrightarrow-2bc<b^{2}+c^{2}-a^{2}<2bc\\ & \Leftrightarrow-2bc<a^{2}-\left(b^{2}+c^{2}\right)<2bc\\ & \Leftrightarrow-2bc+b^{2}+c^{2}<a^{2}<2bc+b^{2}+c^{2}\\ & \Leftrightarrow\left(b-c\right)^{2}<a^{2}<\left(b+c\right)^{2}\\ & \Leftrightarrow\left|b-c\right|<\left|a\right|<\left|b+c\right|\\ & \Leftrightarrow\left|b-c\right|<a<b+c \end{align*} となる。
従って\(\Rightarrow\)が成り立つ。

\(\Leftarrow\)

\(xy\)平面上に\(B\left(0,0\right)\)と\(C\left(a,0\right)\)をとる。
\(B\)を中心として、半径\(c\)の円を\(C_{B}\)とすると方程式は\(x^{2}+y^{2}=c^{2}\)となる。
\(C\)を中心として、半径\(b\)の円を\(C_{C}\)とすると方程式は\(\left(x-a\right)^{2}+y^{2}=b^{2}\)となる。
この円\(C_{B}\)と\(C_{C}\)の交点は辺々を引くと
\begin{align*} c^{2}-b^{2} & =x^{2}-\left(x-a\right)^{2}\\ & =x^{2}-\left(x^{2}-2ax+a^{2}\right)\\ & =2ax-a^{2} \end{align*} となるので、\(x\)について解くと、
\[ x=\frac{a^{2}-b^{2}+c^{2}}{2a} \] となるので\(x\)は存在する。
これを\(C_{B}\)の式に代入すると、
\begin{align*} c^{2} & =x^{2}+y^{2}\\ & =\left(\frac{a^{2}-b^{2}+c^{2}}{2a}\right)^{2}+y^{2} \end{align*} より、
\begin{align*} y^{2} & =c^{2}-\left(\frac{a^{2}-b^{2}+c^{2}}{2a}\right)^{2}\\ & =\left(c-\frac{a^{2}-b^{2}+c^{2}}{2a}\right)\left(c+\frac{a^{2}-b^{2}+c^{2}}{2a}\right)\\ & =\frac{1}{4a^{2}}\left(2ac-\left(a^{2}-b^{2}+c^{2}\right)\right)\left(2ac+\left(a^{2}-b^{2}+c^{2}\right)\right)\\ & =\frac{1}{4a^{2}}\left(2ac-a^{2}+b^{2}-c^{2}\right)\left(2ac+a^{2}-b^{2}+c^{2}\right)\\ & =\frac{1}{4a^{2}}\left(b^{2}-\left(a-c\right)^{2}\right)\left(\left(a+c\right)^{2}-b^{2}\right)\\ & =\frac{1}{4a^{2}}\left(b-\left(a-c\right)\right)\left(b+\left(a-c\right)\right)\left(\left(a+c\right)-b\right)\left(\left(a+c\right)+b\right)\\ & =\frac{1}{4a^{2}}\left(-a+b+c\right)\left(a+b-c\right)\left(a-b+c\right)\left(a+b+c\right) \end{align*} となる。
このとき、右辺の各因子は、条件\(\left|b-c\right|<a<b+c\)より、
\[ 0<-a+b+c\cmt{\because a<b+c} \] \[ 0<a+b-c\cmt{\because c-b<a} \] \[ 0<a-b+c\cmt{\because b-c<a} \] \[ 0<a+b+c\cmt{\because-a<b+c} \] となるので、\(y^{2}>0\)となり、\(y\)が存在する。
これより、\(x,y\)が共に存在するので、円\(C_{B}\)と\(C_{C}\)の交点が存在し、3角形が作れる。
従って\(\Leftarrow\)が成り立つ。

\(\Leftrightarrow\)

これらより\(\Rightarrow\)と\(\Leftarrow\)が成り立つので\(\Leftrightarrow\)が成り立つ。

(2)

\begin{align*} \begin{cases} a<b+c\\ b<c+a\\ c<a+b \end{cases} & \Leftrightarrow\begin{cases} a<b+c\\ b-c<a\\ c-b<a \end{cases}\\ & \Leftrightarrow\begin{cases} a<b+c\\ \left|c-b\right|<a \end{cases}\\ & \Leftrightarrow\left|c-b\right|<a<a<b+c \end{align*} となるので題意は成り立つ。

(3)

\(\Rightarrow\)

3角形の3辺の長さが\(a,b,c\)であるとき、\(\left|b-c\right|<a<b+c\)を満たす。
このとき、\(\top\Leftrightarrow\left|b-c\right|<a<b+c\Leftrightarrow a<b+c\land b<c+a\land c<a+b\)であるので\(a\)が最大の辺として\(a<b+c\)も満たす。
従って、\(\Rightarrow\)が成り立つ。

\(\Leftarrow\)

\(a,b,c\)で最大のものを\(a\)とすると、\(b<c+a\land c<a+b\)は明らかに成り立つ。
このとき、\(a<b+c\)を満たせば、\(\top\Leftrightarrow a<b+c\land b<c+a\land c<a+b\Leftrightarrow\left|b-c\right|<a<b+c\)となるので3辺の長さが\(a,b,c\)となる3角形となる。
従って\(\Leftarrow\)が成り立つ。

\(\Leftrightarrow\)

これらより\(\Rightarrow\)と\(\Leftarrow\)が成り立つので\(\Leftrightarrow\)が成り立つ。
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3角形の成立条件
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